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水琴窟(すいきんくつ)200年の音色 /大谷焼・森陶器  徳島

3連休・・・
徳島空港に着いた時は、雨・みぞれ・雪!?という悪天候。
観光案内ドライバーさんは、
いわゆる観光コース(浄瑠璃○○、藍染体験○○館等々)に、
全くしずらない私たちを・・・ホテルチェック・インまでの3時間
どう案内したらいいのか?
とっても困っている様子が言葉や態度からヒシヒシと感じられた。
 
今回の観光案内リクエストをしたことは1つだけ!
「お昼は、徳島ラーメンで大人気の”春陽軒”に行きたい」・・・
なので困ってもしょうがないか。
国内外かかわらず・・・
(お仕事等の公的な場合はあきらめますが)どこに旅に出ても?
○○観光館や○○体験的ないわゆる観光スポットへ
強制的にガンガンまわらされてお土産やさんに
連れて行かれることが、本来好きではない。
プライベートは、のんびり観光冊子や地図を見たり、
ホテルや近隣の方に尋ねて行ける範囲を
気ままに自力でまわるほうが性には合っているんだけどなぁ~。
 
しかし、そのヒシヒシ感を解消できれば?と出た言葉が、
「徳島で有名な焼きもの(窯元)ありませんか?」
その返す言葉に「大谷焼は・・・!」という
水を得た魚のようなドライバーさんの軽快な解説を聞きながら?
20分ほど大谷焼の窯元まで向かった。
 
なんでも・・・
正式には「阿波大谷焼(あわおおたにやき)」と言うらしく、
鳴門市の一角静かな山間部にある大麻町大谷という場所に、
200余年前安永9年(1780年)九州生まれの
文左衛門という焼物職人が家族でやってきてロクロ細工を披露した。
その時、庄屋の森是助が素焼釜を築いて焼きたてた事が発祥。
この焼き物の噂は、阿波の国13代藩主蜂須賀治昭公にも入って
藩営の窯が築かれた。
その後、時代の流れでいくつもの幾多の変遷をへて・・・
2003年からは国の伝統的工芸品指定を受けて、
製品の素朴さと雄大さは国内外を問わずに賞賛されている・・・
ということです。
 
私たちが案内してもらった「森陶器店」は、その中でも一番の老舗。
窯元看板20080209093743.jpg4代目の女将さんが裏庭にある”水琴窟(すいきんくつ)”
(水の音を静謐な洞窟の中で聞くと心が洗われます)
この寒さの中、職人さんたちがもくもくと真摯に粘土をこねて、
ロクロをまわす工房・・・すべて案内してくれました。奥様20080209093824.jpg
水琴窟20080209093354.jpg
①20080209093048.jpg
②20080209093127.jpg

暗いお皿20080209093521.jpg・・・なんと!
ここで陶器を見ながら2時間も滞在してしまいました(苦笑)
焼酎の大甕や、お醤油の甕、水盤等ロクロで作るので
かなりの大物ができるとのことですが、
今は生活雑貨にも力を入れているらしく、とっても豊富でした。
 
そして、実家の母がコレクションしている各地・窯元の急須、
コーヒー好きな父にコーヒーカップを送って、
自宅用には、少しづつコレクションしている”茶器”。
森窯4代目ご主人の自信作3点を買い求めました。
自宅に帰った頃、タイミングよく送り届けられた茶器を
手にとってず~っと眺めてました。
わびさびの色・青磁、ノーブルなベージュ色・粉引、
素朴で微妙な大谷焼らしい色あい・
大谷土が濃くて固くて詰まっているので、
深い色味と微妙な色あい、あたたかさがステキ!
青磁茶碗.JPG
大谷茶碗.JPG
粉引茶碗.JPG

 
徳島も周辺に住宅が多くなって、
窯に火を入れられなくなって、もっと山奥に別の窯を作って
現在は焼いているとのこと。
・・・これからも絶えずに続いて欲しい職人芸。

帰る頃には・・・
森窯5代目が元気にお店の中を走り回っていました(笑)

 
○森陶器株式会社
 徳島市鳴門市大麻町大谷
 tel:088-689-0022(代)
 
 
 by K